読書の大切さや子育てに与えるさまざまないい影響については皆さんもご存知だと思います。
以前にも、子どもの読書と将来の年収について紹介させてもらったこともあります。
読書については、誰でもいいイメージがあるはずです。 子供が泣いているからとスマホでYouTubeを見せると落ち着いてはくれるけど、なんとなく親の心の隅には罪悪感があるでしょうが、読書をさせて罪悪感を感じる親はいないはずです。 それぐらい誰でも読書は良いもので大切だと分かっているわけです。 ...
今回は、読書で「家族みんなが幸せになる」という研究がありましたので、こちらをもとに紹介させてもらいます。
目次
読書で子どもも親も幸せに!
今回参考にしている研究は、香港大学が3264組の家族を対象に19の子供と読書に関する研究をもとにしたメタ分析で、子供だけでなく親の心理的な影響も含め体系的にレビューしてくれたものです。
一般的に親子での読書体験というものは、家族の中で最も重要な活動ではあるわけですが、この研究では、子どもと親の両方の読書による心理的影響と社会的影響を調べてくれています。
その結果わかったこととしては、
読書により子どもは・・・
子どもの感情のコントロール能力が高まり問題行動が減る
子どもの生活の質が上がる
読書自体への興味が自然と身につく
対人コミュニケーションも上手になる
といういい影響が子どもにあります。
そして、親には・・・
当然、子どもの感情も安定してコミュニケーションも上手になるので、親としても子育てにおいて気持ちも安定してくる効果もあるわけですが、それだけでなく、
親の自尊心が高まる
子どもとの関係も良くなりストレスや鬱の傾向も少なくなる
といういい影響が確認されています。
しかも、この効果は文化や収入の違いに左右されることもないものだそうですので、全ての家族でぜひ一緒に読書を楽しんでもらいたいと思います。
今一度家族の読書の時間を大切にしてみませんか?
この研究で言われていることとして、親子での読書経験や読み聞かせが、親にも子どもにも心理的にいい影響を与えるのは、それまでの先行研究でも言われてきたわけですが、それは、子どもに問題行動が多い場合に子どもだけに単独でカウンセリングなどを行うよりもはるかに効果が高いものだとされています。
だからこそ、親子での読書経験が子どもにも親にもいい影響をもたらすわけで、これは特に収入やおかれた環境などで社会的リスクの高い家族の心理的にも社会的にも福祉ととしての意味を持つものではないかとも言われています。
ですから、 親子での読書は万人にとって大切なことであり、日々の生活の中で家族みんなの幸せを考えるのであれば最も重要視するべき家族イベントのひとつ だと言えます。
さらに、今仕事が忙しくてなかなか子育てに参加できないというお父さんや、子育てや家事にステレスを抱えているお母さん、そして、悶々とした日々のなかで子どもに向き合っているお父さんお母さんこそ、子どもと一緒に読書をする時間を大切にするべきだということが言えるのではないでしょうか。
ぜひ、週末には家族みんなで読書の時間をとってみてください。
あまり読書の習慣がなかった親御さんや、本当に時間がないという場合には、絵本や簡単な本をまずは子どもと一緒に読んでみてもいいと思います。
子どもの頃に知っている内容でも、絵本というものは大人になってから読むと、また違った感想を持つこともできます。
ですから、大人でも楽しめる絵本はたくさんありますし、読み聞かせしてあげたり一緒に読んで、子どもの感じ方と自分の感じ方を率直に話し合ってみるのもいいと思います。
ぜひ参考にしていただければと思います。
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https://pediatrics.aappublications.org/content/141/4/e20172675?sso